外部EAP

★ ★ 外部EAP ★ ★

●「従業員就業支援プログラム」への積極的参加のすすめ

 企業のメンタルヘルス(心の健康)、カウンセリング、休業者の復職支援、業務パフォーマンスの向上など、従業員の支援活動に積極的に取り組む準備をしていきましょう。
「早期に気づき、早期に適切な対応」をすることで、多大なリスクを回避できるだけではなく、職場内ストレスを減らすための企業努力は「就業者がのびのびと実力を発揮し、活力ある職場」を作ることに直結しています。
「メンタル」の問題は発見しにくく、発覚した時にはすでに大きな問題になっていることが多いのが特徴です。「専門家」を交えて、企業の管理者および就業者一人ひとりの「メンタル」に関する専門的知識の教育と、職場環境改善のための具体策が必要になります。

社会的不安が強い現在、「従業員のメンタル」に出費をためらうのはわかります。
しかし、「コストやリスクをもっとも負わない方法」は、「専門家による適切な指導の下、ストレスを減らす環境に取り組んでいくこと」「専門家による、早期発見早期治療」がいつでも気軽に受けられる環境を整えていくこと。つまり「転ばぬ先の杖」が最も効果的なのです。
メンタルヘルスの問題発症を未然に防止する「一次予防」に積極的・集中的に取り組むことで、結果として「大きな訴訟による損害のリスク・企業のイメージダウン」を回避することができるのです。
「うちはそんな問題がある従業員はいない」
 そう思っている管理者こそ、最も「高いリスクを背負っている」管理者であることにまず気づく必要があります。
メンタル不全はもはや、従業員一個人の性格や資質の問題ではないのです。
 一人メンタル不調の従業員が出たとします。その人が回復するまで3が月の休養を要します。補充人員もせず、今いる従業員がさらに負担を強いられます。するとまたその中から、メンタル不全が出ます。二人分のメンタル不全を補うために、従業員はさらなるストレスを抱えるでしょう。「就業状況」「就業環境」を整えないまま新しく雇った人もすぐに「メンタル不全」になったということがよくあります。
 また、管理者責任も問われます。一人のメンタル不全が生じることで、責任者が膨大な処理に追われ、管理者自身が「メンタル不全」になるケースもあります。
 「たった一人」のメンタル不全を生じてしまうことで、次々と芋づる式に企業ダメージは大きくなっていきます。
 「メンタル不全」が起きてからの対策では間に合いません。
 「メンタル不全を一人も出さないような職場環境」、「メンタル不全になったとしても専門家の指導の下、一日も早く診断治療を受けられる環境」。就業者全員が正しい知識と理解で、「メンタル不全になった部下も復職できるという環境」。専門家とともにこれらを整えていくため、一歩一歩努力していくことこそが、最も近道になります。
 「メンタル不全は起きて当たり前。メンタル不全になっても、万全のバックアップができるから大丈夫」そういえるようになってから初めて、「安全」なのです。

いざ、メンタルヘルスに積極的に摂り組むと社の方針が決まったとします。
「何から始めてよいか、わからない」
というのが、正直なところです。
厚生労働省の指針における「具体的な取り組み方」を参考に1つ1つ進めていきましょう。
 
★ 厚生労働省
職場におけるメンタルヘルス対策・過重労働対策・心身両面にわたる健康づくり(THP)
http://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/anzeneisei12/index.html
★ 心の耳 働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト
(企業者側の皆さんへ具体的にわかりやすい説明があります)
http://kokoro.mhlw.go.jp/employer/

★ 参考図書:「職場のメンタルヘルス実践ガイド」佐藤隆著:ダイヤモンド社\1,600-
  管理者になった方が、「メンタル不全」を抱える部下にどのように話しかけたらよいか。絶対に言ってはならないことなど、具体的に「治療」「復職」までどのように支援していったらよいかが、非常に詳しく書かれてあります。

 ですが、実のところ「管理者」は、「メンタルヘルス」の専門家とは違いますし、実際、業務をこなしながら、「精神分析」を一から学び、部下の不調のサインを見つけるなど、とてもではないですが、難しいでしょう。
 「メンタルヘルスの問題の早期発見」
「早期のしかるべき対応」
「職場環境を整えるための具体的指針の指示」
これらを「業務」とともに推進するのは困難です。
これらを解消する手段の一つとして、「外部EAP」の利用があります。

☆ ☆ 外部EAP ☆ ☆

心の健康対策(メンタルヘルス)の専門機関、メンタルヘルス対策支援を専門に行う事業者を利用する方法があります。
厚生労働省の指針にも出てくる「事業外資源」の利用です。

● 日本におけるEAPプロバイダーの主なサービスメニュー
① ストレス診断
② カウンセリング(電話相談・メール・対面)
③ 医療奨励
④ メンタルヘルスの教育研修
⑤ 人事や管理者へのコンサルテーション(相談・協議)
⑥ 復職支援プログラム

● 外部EAP利用の利点

① 相談だけではなく、ストレス診断による予防・教育・復職支援まで手広く請け負ってもらうことができる
② 外部に相談機能や、診断機能を持つことで、個人情報の秘密保持を徹底することができる。(個人の相談履歴や内容を顧客企業に一切伝えない)このことにより、社員が「不調」を感じた時点で気軽に相談することができる環境を整えることができる
③ 社内資源としてスタッフ・環境を整備するよりも結果的にコストダウンすることができる
④ メンタルヘルス対策だけではなく、社員の仕事を含む個人的な問題解決支援を通して「作業能率・生産向上」も広く支援することもできる

専門機関、外部EAPプロバイダーを導入することで、メンタル問題の防止・健康増進による生産性の向上、労災予防などのリスクマネジメント、医療費の削減、企業イメージの向上、組織の活性化などが見込まれることになります。

 また、中小企業には平成18年4月から『中小企業職業相談委託助成金』が設置されています。外部の専門機関に委託をした場合、費用の一部が受給できることになりました。
詳細は、「各都道府県労働局」(平成23年10月1日~)でご確認してください。
http://www.mhlw.go.jp/general/seido/josei/kyufukin/pdf/21.pdf

◆ 「メンタルヘルス.jp」
  http://hr-mental.jp/
 こちらのホームページをご覧になれば、具体的にどのようにしてメンタルヘルスケアの準備をしてゆけばよいかがよくわかると思います。「メンタルヘルス.jp」に掲載されている専門機関、企業・サービスについて事務局のスタッフが紹介・案内をしてくれるそうです。
・ 掲載企業に一括で問い合わせができる
・ 特定の企業に絞って問い合わせすることもできる
・ 企業選定の相談も可能
 外部EAPとのベストマッチを探してくれるサイトのようです。
 厚生労働省が企業に求める適切なメンタルヘルスケアについての情報が細かく乗っています。最近の動向に関しての記事もあります。「何をどこから、どのように進めたらよいかわからない」という方に対して、非常に参考になるのではと思います。

● メンタルヘルスサービスを選ぶ前にやるべきこと

企業の方針や悩みの段階によって選ぶサービスは変わってきます。
メンタルヘルスサービスを選ぶ際には、「ベストマッチング」のためにも、以下の項目についてできるだけ具体的に詳しくまとめておきましょう。

【依頼前にまとめておくべき事項】

□ 自社の抱える問題を把握
 ・出勤状況
 ・残業過多の勤務者
 ・メンタル不全の事例など
□ 現在取り組んでいる「メンタルヘルス」への具体的取り組み・社の方針
□ それがどの段階にあたるのかを明確にする
 (厚生労働省の職場におけるメンタルヘルス対策・過重労働対策・心身両面にわたる健康づくり参照)
  http://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/anzeneisei12/index.html
□ 企業内でできることと、外部のサービスに求める役割を検討
□ 業種ならではのストレスになりそうな業務内容などについて簡単にまとめておく
□ 外部EAP導入の目的・範囲を決める
*□ 相談したい具体的な社員の「メンタルヘルス不全」の問題について、事例を話し、それについての具体的な対応や事例を聞く
(この回答をもとに、自社の実態に即した企業かどうかががはっきりすると思います)
*□ 社内担当者と外部EAPの役割分担について明確にし、どう連携していくかも聞いておくとよいと思います。
 →*の回答をもとに、「自社に合っているかどうか」がはっきりすると思います。

 メンタルヘルスサービスは非常に細部まで専門的な分野が存在します。事業者ごとにサービスの内容はさまざまで、得意分野も異なってきます。
 専門性が高く評価しにくいサービスであるために「何をどうしたらよいか」悩んでいる状態では厳しいですね。「自社のメンタルヘルスへの具体的な取り組み内容」「利用目的」「社員の現在の状態」「企業ならではの特殊な環境」など、できるだけ具体的にまとめておく必要があります。
 企業側でできること「勤務時間の管理」や「移動・昇進に伴うケア」など、と、重点的に「外部に委託」したいことをできるだけ明確にしておきます。
 ネットなどの紹介サイトを利用して、「どの外部EAPに委託すればよいか」紹介サービスに相談し、「ベストマッチなサービス」を選ぶことで、さらなるコストダウンが実現できるでしょう。
 また、地域の労働局などの公共施設に問い合わせ、相談してみるなど、できる限り事前に各社の特色や機能を知り、「何をどこまで利用したいのか」「特にどの段階において外部EAPを活用したいのか」事前に絞り込み、目的に合ったサービスを選びましょう。

<EAP選定のチェックポイント>
□ カウンセラーやコンサルタントの資格、経験は十分か。会社がしっかりと育成しているか。
□ サービスの提供場所や実施回数や適切か。Webや電話等のみではないか。
□ 提携会社等を確保しているか。
□ サービスはしっかり利用されているか。極端に利用率が低くないか。
□ 守秘義務、個人情報の保護体制等は万全か。
□ 価格は適切か。

● EAPプロバイダーのサービス紹介

☆ 復職支援プログラム | 医療法人財団厚生協会 東京足立病院
  http://www.rework-program.jp/
  東京や埼玉近辺の企業に支持を受ける復職支援プログラムを提供する病院。
  うつ病からの職場復帰や、うつ病の治療・予防・改善に定評がある病院です。

☆ 「メンタルヘルス.jp」のリーディングカンパニー紹介ページ
  http://hr-mental.jp/#rdc

☆ EAP購入事業者のための手引き
  http://www.eapatokyo.org/index.php?plugin=attach&refer=FrontPage&openfile=EAP%A5%B5%A1%BC%A5%D3%A5%B9%B9%D8%C6%FE%BC%D4%A4%CE%A4%BF%A4%E1%A4%CE%A5%AC%A5%A4%A5%C9%A5%D6%A5%C3%A5%AF.pdf

☆ メンタルヘルス研修ナビ
  http://kenshu-trend.jp/mntl/
☆ メンタルヘルス.jp
ヒューマンフロンティア株式会社社長インタビュー
  http://hr-mental.jp/articles/humanfrontier

・ 専門産業医の配置状況は59.2%
・ 「カウンセラー」を自社で配置している企業は27.1%。
・ 専門スタッフを置くことで「効果があると思う」とする割合が61.3%。
 (300人以上の規模では7割を超えます)
 職場のメンタルヘルスに積極的に取り組んでいる割合…23.5%
 そのうち、1000人規模では約9割、300人以上の規模では6割。
 
 以上のことから、「カウンセラー」などの専門医が身近に相談できる体制が整っている企業では7割の満足が得られること。300人以下の中小企業にとっては、メンタルヘルスの問題に取り組むためのハードルが非常に高いということがわかります。

 外部EAPを利用することで、低コストで高い効果を得られるよう、目的を絞り、上手に利用することで、「メンタルヘルスの問題」に取り組みやすくなることでしょう。
 ただし、メールやネットだけの相談では「急を要する深刻な事態」における対応は難しい場合もありますので、「レベルや緊急度」に合った対応をする必要があります。
※ 緊急度が高い場合は、各市町村の健康センターであれば、本人でなくても匿名で相談することが出来ます。緊急時には精神科医にじかにつないでくれる場合もあります。ネットで連絡先がすぐわかりますので、利用してみてください。

● 有能な企業戦士ほど、メンタル不全に陥る危険度が高い

 日本人の美徳とされる資質。
「非常に勤勉で、残業も進んでする。完成度を高めるために努力を惜しまない。仲間を大事にする。我慢強い。」
 このような企業の中核を担う企業戦士が最も「うつ病」の発生しやすい「資質」となっています。つまり、今「メンタル不全」で不調になっている従業員は、「企業にとってなくてはならない資質を備えた」従業員である確率が高いのです。
 しかも、有能であるからこそ、「発覚した時は非常に深刻」になっていることが多いのです。
 「メンタル不全」を出さない環境を作り、「メンタル不全になっても復職や力強いサポートが得られる」状況を作っておくことは、企業にとって、「非常に有能な企業戦士」を失わないための大切な基盤となるでしょう。
 メンタルヘルスに取り組むことは、企業のリスクを減らすだけではなく、「企業にとって優秀な人材の維持・確保」につながり、「生き生きと社員が働ける」企業の活力となるのです。
 「人材の切り捨て」の企業から「人材を育て、守り、絆を大切にする」企業への転換が、現代社会における「CSR」企業に求められる社会的責任なのです。