リワークプログラム(企業)

☆ ☆ リワークプログラム(企業) ☆ ☆

● 職場復帰支援プログラムとは

 職場復帰支援についてあらかじめ定めた、事業全体のルールのことです。

 休業していた労働者が復職するにあたって、復帰日、就業上の配慮など、個別的な支援内容を定めたものです。
 
 復職支援プログラムの種類としては、これらのルールが基本概念としてあり、これを満たしたうえで、病院や施設などの各種リワーク手法を実地することになります。

●「心の健康問題により休職した労働者の職場復帰支援の手引き」
 
 厚生労働省では、うつ病などの心の問題により休職した労働者に対して「職場復帰を促進する」ために、事業者側に対してマニュアルを策定しました。
 「心の問題により休職した労働者の職場復帰支援の手引き」を平成16年10月に作成、周知。さらに平成21年3月に、改定が行われています。

 心の健康問題で休業している労働者が、スムーズに職場復帰するために、以下の準備が必要です。

「職場の実態に即した、職場復帰プログラムの策定」
「休業から復職までの流れをあらかじめ明確にしておくこと」
 
 厚生労働省の「手引き」に従い、職場復帰のために事業者がどのように職場復帰支援を行うかについて、体制を整備しておく必要があります。
 
① 厚生労働省の「心の問題により休職した労働者の職場復帰支援の手引き」を参考に、職場の実態にそった復帰支援プログラムを作成する
② 衛生委員会などにおいて、調査審議し、「職場復帰支援に関する体制を整備・ルール化」する
③ 「職場復帰支援プログラム」「セルフケア等のメンタル不全予防への取り組み」等について、労働者へ教育の実施を行い、全員での社の方針に対する周知を図っていく

● 職場復帰支援の流れ
 
<第1ステップ> 病気休業開始及び休業中のケア
<第2ステップ> 主治医による職場復帰可能の判断
<第3ステップ> 職場復帰の可否の判断・職場復帰支援プランの作成
<第4ステップ> 最終的な職場復帰の決定
          ↓
☆ 職場復帰 ☆

<第5ステップ> 職場復帰後のフォローアップ

● 各ステップごとの支援について

<第1ステップ> 病気休業開始及び休業中のケア

「労働者」
・ 管理者に対し「主治医による診断書(病気休業診断書)を提出
・ 「休業」開始
「管理者」
・ 人事労務管理スタッフなどに、診断書が提出されたこと連絡
・ 労働者に対して、必要な事務手続きと職場復帰支援の手順を説明する
・ 労働者に対して、休業中に安心して治療に専念できるよう、「情報提供などの支援」を行う
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☆ 休業中の労働者・家族への情報提供の内容例
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① 傷病手当金などの経済的な保証
② 不安悩みの相談先の紹介
③ 公的または民間の職場付記支援サービス
④ 休業の最長(保障)期間 
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※ 労働者の家族に対する休職中のサポート

 休業中は、家族によるサポートが重要になってきます。うつ病は3ヶ月から1年ほどと、長期にわたる休養が必要な場合があります。その間に労働者の回復を支えるのが家族です。本人の「心の健康問題」だけでなく、「経済的不安」についても家族に大きな負担がかかります。「休職にいたった原因について」家族が職場に対する不信感も持っていることもあります。「自殺衝動があるなどの重篤な場合」など、妻も働いていた場合には、夫の療養のために休職・退職をせねばならない事態にもなります。
 そのため、休職に入る前と、休職中、復職の前後にも、心の健康問題や職場復帰に関する情報提供、経済的な保障制度等の情報提供、家族からの相談対応など、事業場として可能な「誠意ある支援」を行うことが大変望ましいです。
 また、職場の復帰の最終的な決定において、本人の同意を得た上で家族から情報を得ることも効果的な場合もあります。家族も復職に対して強い希望と不安を抱えていますから、復職に対する会社のサポート体制・保障制度について、家族に伝え、安心感を与えることも大切です。

<第2ステップ> 主治医による職場復帰可能の判断

「労働者」
メンタル不全からの回復が進み「生活リズム・精神の波の安定・不眠の解消」などの「職場復帰レベルまで回復」したとき、事業者に対して、「復職の意思」を伝える。
(個人の意思だけでなく、専門医からの就業可能と判断されることも必要です。)
「事業者」
・ 労働者に対し、主治医からの「職場復帰が可能」と明記された「診断書の提出」を求めます。
・ 「主治医」に対して、現場で必要とされる業務能力に関する状況を提供します。その上で、「就業上の配慮に関する意見」について必ず、具体的に記入してもらうことが重要です。
※ ここで注意しなければならないのは、主治医の「回復可能」という基準は、「日常生活を送るのに師匠がない程度の回復」までを判断して、「職場に完全に復帰可能なレベルまで回復している」とは言い切れないことです。就業可能かどうかに関しては現場をよく知っている「産業医・上司」の判断も必要になります。
 
・ 事業者は「産業医」と共に、主治医の判断を念頭に置きながら、以下の内容について具体的にどこまで業務可能であるかについて話し合っておく必要があります。
・ 「主治医」に「日常生活可能レベル」ではなく、「復職可能レベル」で判断できるように事前情報を詳しく伝えた上で診断書を提出してもらえれば、「職場で必要とされる業務遂行能力の内容」にそって、「就業可能」と判断できますので、復職をさらにスムーズに行うことができます。

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☆ 職場復帰可能まで回復しているかどうかの判断基準
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□ 労働者が十分な意欲を表示している
□ 通勤時間帯に一人で安全に通勤ができる
□ 決まった通勤日、時間に就労が継続して可能である
□ 業務に必要な作業ができる
□ 作業による疲労が翌日までに十分回復する
□ 適切な睡眠覚醒リズムが整っている、昼間に眠気がない
□ 業務遂行に必要な注意力・集中力が回復している   など
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 「日常生活可能レベル」で無理に復職をすると、「新しい環境になれること」だけで精一杯な状況で、無理をさせることになります。「メンタル不全の再燃・再発」を引き起こしかねません。また「休職・復職」を何度も繰り返す悪循環に陥ってしまう危険もあります。そうなれば、本人や管理者だけでなく同僚たちも、何倍もの労力を使うことになってしまいます。
 「就業可能かどうか」について十分に回復するタイミングを待つことが、復職をスムーズに成功させる秘訣になります。回復期は、「躁と鬱の波が激しく、自殺の可能性も高まる時期」でもあります。高いリスクのある時期ですから、「復職を完全に成功させる」ためにも、できるだけ業務内容や職務環境について慎重に話を詰めておく必要があります。

<第3ステップ> 職場復帰の可否の判断

・ 職場復帰支援プランの作成
・ 安全でスムーズな職場復帰を支援するために、「専門医」「産業医」「管理者」と必要な情報の収集と評価を行ったうえで、「職場復帰の可否について判断」します。
        ↓
・ 職場復帰を支援するための具体的なプラン『職場復帰支援プラン』を作成します。

① 専門医・産業医からの「作業可能と判断される業務についての診断書」を考慮する
② 休業者が復職するに当たり、「完全復帰日までの期間・就業上の配慮」について、個別な状況に合わせた、具体的な支援内容を段階的に計画する
③ 復帰のために必要な環境整備し、ルール化した上で、同僚等に周知徹底しサポート体制を整える

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☆ 復職支援プラン作成のための検討項目
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1.職場復帰日

2.管理監督者による就業上の配慮
□ 業務サポートの内容・方法
□ 業務内容
□ 業務量の変更
□ 段階的な就業上の配慮
□ 治療上必要な配慮    など

3.人事労務管理上の対応など
□ 配置転換・移動の必要性
□ 勤務制度の変更の可否・必要性があるかどうか

4.産業医などによる医学的見地からの意見
□ 安全配慮義務に関する助言
□ 職場復帰支援に関する具体的意見

5.フォローアップ
□ 管理者・産業保健スタッフなどによるフォローアップの方法
□ 就業制限などの見直しを行うタイミング
□ すべての就業上の配慮
□ 医学的観察が不要となる(完全復帰)時期についての見通し

6.その他
□ 労働者が自ら責任を持って行うべき事項
□ 「ためし出勤制度」・「フレックス出勤」などの利用
□ 事業場外資源、医療機関・行政機関等の「リワークプログラム」利用検討
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 「職場復帰支援プラン」の作成に当たっては、事業場内産業保健スタッフなどを中心に、管理者、休職中の本人を交え、連携し、よく話し合いながらすすめることが大切です。
 「本人から復職の意思」を伝えられた時点から、どの程度回復してきたのかどうかなどについて、何度か顔を合わせて話し合う場を持ち「本人の意見や状況説明」も交えてすり合わせができるとなお良いでしょう。

 上司だけでなく、同僚も復職者の病気についての正しい理解と寛容の態度をもち、サポート体制を整えることで、復職直後にかかるストレスを軽減することができます。理解のない不用意な発言による「衝動的な自殺」を防ぐ意味でも重要なことです。「頑張ってね」や、「その病気ってどうなの?」など、励ましや過剰な関心をもたれることが非常に負担になることなど、「周囲の寛容の態度」がどうあるべきかについて、正しい知識をもち、適切に対応できる協力体制をとっておかなければなりません。その際に生じる部下の不平不満などについても、「復職前に」上司がうまくとりなしておく必要があります。

<第4ステップ> 最終的な職場復帰の決定

 第3ステップの状況を踏まえた上で、事業者による最終的な職場復帰の決定を行います。

ア、労働者の状態の最終確認
□ 疾患の再燃・再発の可能性の有無
□ 疾患の再燃・再発の「早期発見のための兆候」についての理解

イ、就業上の配慮に関する意見書の作成
□ 産業医などは、「職場復帰に関する意見書」を作成する
 「心の健康問題により休業した労働者の職場復帰支援の手引き」P23様式例3

ウ、事業者による最終的な職場復帰の決定
□ 事業者は最終的な職場復帰の決定を行い、就業上の配慮の内容についてもあわせて労働者に通知する
 (フレックス出勤、フレックス時間等の場合、必ず出勤しなければならないコアタイムなどを設置していればそれの通知をする)

エ、その他
□ 主治医に対して、労働者から、「職場復帰支援プログラム」などの就業上の配慮、対応内容について的確に伝わるようにしておく
 「心の健康問題により休業した労働者の職場復帰支援の手引き」P23様式例4
      ↓
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  ☆ 職場復帰  ☆
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<第5ステップ> 職場復帰後のフォローアップ

 職場復帰直後は、労働者も「過度なストレス状態」になります。「再燃・再発」の危険が高まっている状態です。より慎重なフォローアップが必要になります。
□ 管理者による観察と支援
□ 事業場内産業保健スタッフなどによるフォローアップの実施
□ 職場実記支援プランについて、「管理者・本人・産業保健スタッフ」合同で、定期的な評価・見直し、調整を行う

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☆ 管理者のチェックポイント
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ア、疾患の再燃・再発、新しい問題の発生などの有無の確認
□ 疾患の再燃・再発のサインについて「早期発見・迅速な対応」適切な休養などが不可欠である
□ 復職後も専門医による服薬と治療が十分に受けられるよう、環境を整えることが大切になる
□ 昼間の強烈な眠気を感じる、作業などに時間がかかる、無口になってきたなど、兆候が見られたら、産業医・専門医と相談し「適切な休養」をとるように配慮する

イ、勤務状況及び、業務執行能力の評価
□ 労働者からの勤務状況や業務追行状況報告だけでなく、管理監督者からの意見も合わせ、客観的な評価を行う

ウ、職場復帰支援プランの実施状況の確認
□ 職場復帰支援プランが計画通りに実施されているかどうかについて、定期的に評価し、フィードバックする
□ 疾患の再発・再燃等の兆候が見られた場合は、計画を柔軟に修正し、労働者の回復に合わせる形で軌道修正を図る必要がある

エ、治療状況の確認
□ 主治医の意見を労働者から確認します
 (通院状況、病状の回復状況、今後の見通し、注意事項等)

オ、職場復帰支援プランの評価と見直し
□ さまざまな視点からの評価が必要
□ 問題が生じている場合は、関係者間で連携しながらプランの内容、期間の修正を検討する

カ、職場環境などの改善など
~職場復帰のストレスを軽減するための職場環境づくり~
□ 労働者の病状に合わせて、職場環境のストレスを減らすための工夫をする
□ 労働時間を短縮し、回復にあわせて段階的に延長していく
□ 「試し出勤」「フレックス出社」「フレックス出勤」などの導入により、患者の回復にあわせ、徐々に正規の出勤時間に移行していく

※ 「試し出勤制度」の工夫
 
□ 回復の状況に合わせて、作業内容を軽度で、マイペースで作業、運動量の少ないものから、段階的に通常勤務内容にまで引き上げていく
□ 同僚・上司が、労働者に対する具体的支援について理解しておくこと
□ 同僚・上司が、労働者に対し過度なストレスを与えることになる「言動の禁止項目」についても周知徹底をし、全体でサポートできるよう人的環境を整える

キ、管理監督者、同僚などの配慮
□ 職場復帰をする労働者を受け入れる職場の管理監督者や同僚などに、過度の負担がかかることのないように配慮する(外部資源の利用も考慮する)
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● 試し出勤制度について

 正式な職場復帰決定の前に、社内制度として「ためし出勤制度」などを設けると、より早い段階で職場復帰の試みを開始することができます。休業していた労働者の不安を和らげ、労働者自身が職場の状況を確認しながら復帰の準備をすることができます。

<模擬出勤>

 勤務時間と同様の時間帯に、デイケアなどで模擬的な軽作業を行い、図書館などで時間を過ごす。

<通勤訓練>
 自宅から勤務職場の近くまで通勤経路で移動し、職場付近で一定期間過ごした後帰宅する。

<試し出勤>
 職場復帰の判断等を目的として、本来の職場などに試験的に一定期間継続して出勤する。

※ 「試し出勤」をいたずらに延ばすことは避けるべきである。
  復職の決定の前に、復職に関する手続きや本人の意思確認などを目的として行うこと。長期にわたると逆効果になる可能性もある。

<フレックス出勤>
 一日の総出勤時間を決定しておき、出社時間は労働者にある程度任せること。
 必ず出勤しておかなければならない時間帯「コアタイム」を定めることもある。 

<フレックス出社>
 週全体の総勤務時間を決めておき、出勤時間、出社時間を労働者がある程度柔軟に利用できる形態。「コアタイム」かならずこの日、この時間は出勤することと定めることができる。

 回復直後は、非常にストレスかかる。状態が悪くなったらある程度休むなど、柔軟に捕らえ、「うつ病の再発・再燃」までいたらないようにします。
 ある程度一定のルールを、決めておくことも必要です。
 作業について事業者が指示を与え、業務内容が業務・職務に当たる場合は、労基法などが適応されることがあります。また、賃金等に関しても合理的な処遇を行うことが必要です。これらについて、あらかじめ産業医等と連携し、ルールを細かく定めておくことが必要です。

※ うつ病は朝の状態が非常に悪く、夕方になるにしたがって元気になってくるという傾向が強い。回復直後はその状態を考慮し、出勤時間・退出時間をある程度柔軟に捉えることも支援の一つになる。「うつ病の回復」により、生活リズムは自然に安定してくる。スムーズな復帰のためにも、復職のタイミングをあせらず、しっかり「生活リズムが安定」「躁と鬱の波が落ち着いてくる」などの兆候が見られてからの復職が望ましい。

● 職場復帰直後における就業上の配慮

 職場復帰は元のなれた職場へ復帰させることが原則です。
 ただし、移動などを誘因として発祥したケースなどにおいては、配置転換や移動をしたほうが良い場合もあります。
 復帰直後は労働負荷を軽減し、段階的に元に戻すなどの配慮が重要です。
 
 <就業上の配慮の例>
□ 短時間勤務
□ 軽作業・定型職務への従事
□ 残業・深夜業務の禁止
□ 出張制限
□ 危険作業、運転業務、高所作業、窓口業務、苦情処理業務などの制限
□ フレックスタイム制度の制限または適用
□ 転勤についての配慮   など

● 復職後の仕事内容と勤務時間の例
<1ヶ月目>  
・10時~16時 / マイペースでできる事務作業
<2ヶ月目>
・9時~16時 / マイペースでできる事務作業
<3ヶ月目>
・9時~17時 / マイペースでできる事務作業
<4ヵ月目>
・9時~17時 / 通常業務(サポート体勢あり)

 基本的には、できるだけ再発の危険性が少ないような職場環境に調整することが望まれますが、会社の状況によっては、調整に限界があるでしょう。主治医や産業医などと連携を取りながら、職場の状況や事情も考慮に入れて妥協点を探していきましょう。
 復帰の環境が十分に調整できないようであれば、復帰の時期を先延ばしするほうが良いでしょう。
 復職後も定期的に産業医や上司と、本人の面談の機会を持ち、心身の状態や業務上の問題点などを話し合いながら仕事を進めていきましょう。
 復職後1年間は、「再発・再燃する確立は4割から5割」という高い確率であることを考慮し、必ず通院できるようサポートしましょう。心の治療と服薬を続けることが重要です。(通院の状況もチェック)

● 個人情報の取り扱いの注意

 労働者の個人情報の中でも、健康情報などは厳格に保護されなければなりません。
 メンタルヘルスに関する健康情報の取り扱いについては、十分に注意しましょう。
 しかし、主治医・産業医・管理者は連携を取りサポートしていくために、ある程度の開示が必要になります。本人に目的と必要性を話し、同意を得るようにしましょう。

<情報の収集と労働者の同意など>
・ 取り扱う動労者の健康情報の内容は、必要最小限とする
・ 労働者の健康情報を収集する際には、本人を通して行うことが望ましい
・ 家族や主治医に回復状況を確認するなどの際にも、あらかじめ本人に対して、「利用目的と必要性」を話しておくことが大切
・ 第三者へ提供する場合も、原則本人の同意が必要になる

<情報の集約・整理>
・ 健康情報を取り扱うものとその者の権限を明確にする
・ 情報を特定の部署で一元的に管理し、業務上必要と判断される限りにおいて、集約・整理した情報を必要とするものに伝えられる体制が望ましい

<情報の漏洩の防止>
・ 労働者の健康情報などの漏洩などの防止措置を厳重にし、取り扱いに注意する
・ 取り扱う者に対しては、健康情報などの保護措置のために、必要な教育及び研修を行う

<情報の取り扱いルールの策定>
・ 健康情報の取り扱いについて、衛生委員会などの審議を踏まえて、一定のルールを定めておき、関係者に周知することが必要

「おまえ、うつ病なんだってな。この前、会社のパソコンいじっていたら、健康情報が出てきてさ…」。社内のパソコンでRANを組んでいる場合、「個人情報の漏洩」について十分な処置が必要です。閲覧者の制限等に関するデータ管理・セキュリティーについて十分な教育研修が必要です。

● 管理監督者や同僚への配慮

 職場復帰する労働者への配慮や支援を行う管理監督者や同僚などに、過度の負担がかかることがないように配慮することが望ましいです。場合によっては外部資源の医療系・行政系「リワークプログラム」を利用することも考慮しましょう。実績のある専門機関を利用することで、上司や同僚の負担軽減や、効果的で確実な復職につなげることができます。
 また、管理監督者同僚などに対して、心の健康問題や、自殺の予防と対応に関する知識を含め、ラインケア、セルフケアを促進するための教育研修・情報提供を行いましょう。
 復帰直後の周囲の「気付き情報」に関して、十分な取り扱いが必要です。個人情報の保護をしながら、周囲のサポートとして必要な情報は提供しなければならないため、労働者が復職する前に「メンタルヘルスの教育・研修」をし、一般的な知識として周知させておくなどの配慮が必要になります。